top of page
THE RESTORY web
03
number:
&
TABLE
DESK
HOME ▶ RESTORATION repair ▶ Table & Desk ▶ 日本骨董-椿卓袱台再生修理

〈ANTIQUE Japanese Table REPAIR WORK〉
日本骨董 卓袱台の再生修理
5 min
約100年前にお客様の庭園にある椿の木を使って地元の大工さんによって作られた卓袱台です。
代々大切にされている歴史と思い出が詰まった素敵な卓袱台でが、長い歳月での老朽化で天板はバックリと割れ、土台となる木枠も外れている状態でした。
天板の繋ぎを修復し、既存の木材を再利用する形での木枠再生を行います。塗装は自然な風合いを楽しめるようにオイルフィニッシュで仕上げます。
――BEFORE 卓袱台とはその名の通り食事用の座卓です。100年という長い歳月の中、当時から家族団欒の中心にあったであろう卓袱台。家の歴史と思いが染み込んだ思い出の品です。



写真は裏返した状態のものですが、天板部分が木枠とともに外れているのがわかります。
出張った組木を叩いて戻るという物ではなく、一度全て解体し、調整後、再度組みなおす必要がありました。
約100年経っているテーブルですが組木の作りも素晴らしく当時の大工技術が詰まった作品に仕上がっていました。
触っていると油分がしっとりと感じられるので、シンプルにオイルフィニッシュで仕上げます。
まずは天板と脚の繋ぎを外し、パーツごとに分けて整面していきます。
当時の家具はヨーロッパ家具と同じく膠で接着されています。熱を加えたり叩けば簡単に解体できます。

バラバラに解体したパーツをひとつひとつ丁寧に鉋がけし、表面の汚れや小キズを削り落とします。
仕上がりを左右する整面作業は とても重要です。木枠部分だけでもかなり根気のいる作業で、数日かけて丁寧に整えていきます。鉋のあとは紙やすりで肌触り良くなるまで、サンディングします。


黒ずんでいた表面も磨きをかけると艶やかな木目が顔を出します。このままでも十分美しい仕上がりで、この状態で組み上げ、完成しても遜色ない美しい椿材です。触るとしっとりとした質感で、わずかながらも椿特有の湿り気が感じられます。香りも良く、光をあてれば艶やかに輝くほどです。
全てのパーツの表面を整え終えたところで、元の姿へ組み直し。わずかな段差もできない様に再度表面を調整します。

THE RESTORY web
人気の記事10選